歯科口腔外科とは
口腔(こうくう:口のなか)、顎(がく:あご)、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を扱う診療科です。
この領域には歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患が発生します。また交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症ならびに唾液腺疾患などの外科的疾患のほかにも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます。
この領域の異常は、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて審美的な障害も生じます。
治療により口腔・顎・顔面全体の自然な形態や機能が回復すると、顔全体がいきいきとし、健康的な美しさを取り戻すことができます。そのお手伝いをするのが歯科口腔外科です。
歯科恐怖症の方や、神経、血管に近い方は、大学病院にご紹介します。
歯科用CT
従来のレントゲン写真は立体を影絵のように平面でみるために、骨の厚みによっては見えづらかったり、大事な部分が重なってしまい知ることができなかったり、実際の位置関係が分かりにくかったりすることもありました。
歯科用CT(Computed Tomography)は、CT撮影装置とコンピュータ処理により撮影データを3次元的に構築し、立体を断面ではっきりと診ることが可能になりました。
その結果、今までより簡単に、情報量も増え、精度も高まり、診査の質が飛躍的に向上しました。
歯科口腔外科(しかこうくうげか)で扱う疾患
- 歯および歯周疾患 埋伏歯 智歯周囲炎 歯の欠損症
- 炎症 膿瘍 顎骨炎 歯性上顎洞炎 顎骨骨髄炎 ビスフォスフォネート関連顎骨壊死
- 顎顔面の外傷 骨折 歯の外傷 軟組織の外傷 打撲 脱臼 破折 嵌入
- 良性腫瘍 歯原性腫 瘍非歯原性腫瘍 エナメル上皮腫歯牙腫(しがしゅ)
- 悪性腫瘍 口腔がん 悪性黒色 腫悪性リンパ腫
- 口唇裂口蓋裂などの先天異常 口唇裂 口蓋裂 唇顎口蓋裂 小帯異常 先天性歯 舌強直症
- 顎変形症などの骨格性の不正咬合 顎変形症 上顎後退症下顎後退症 上顎前突症 下顎前突症
- 口腔粘膜疾患口腔乾燥症ウイルス性疾患 白板症 紅板症 口腔カンジダ症 再発性アフタ 扁平苔癬 ヘルペス性口内炎 帯状疱疹 手足口病 ヘルパンギーナ
- 嚢胞(のうほう) 顎骨に発生する嚢胞 軟組織に発生する嚢胞 歯根嚢胞 含歯性嚢胞 歯原性角化嚢胞 術後性上顎嚢胞 粘液嚢胞 類皮嚢胞・類表皮嚢胞
- 唾液腺の疾患 唾液腺炎 唾石症
- その他 唾液腺腫瘍 細菌性唾液腺炎 ウイルス性唾液腺炎 シェーグレン症候群 唾液腺の良性・悪性腫瘍
- 口腔顎顔面の神経性疾患 三叉神経痛 顔面神経麻痺
- 顎関節の疾患 顎関節症 顎関節脱臼 顎関節強直症
- その他の疾患 舌痛症 口臭症 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
- 手術、手技に関して 抜歯 歯根端切除術 歯槽骨形成術 インプラント 骨折、外傷等、多岐にわたります。
当院だけでは対応できない場合は、速やかに連携医療機関へのご案内をいたしております。最初の窓口になれば嬉しいです。
(公益社団法人 日本口腔外科学会より)