部分入れ歯は
どれくらいで
出来上がる?
11月のさくら歯科通信は「部分入れ歯が出来上がるまで」についてです。
通院が何回にも及ぶ入れ歯の治療では、途中で「また型取り?」「また調整?」と思う方もいるかもしれません。
快適な入れ歯で長く過ごしていただくために、それらはとても大事な工程です。
それでは、部分入れ歯が出来上がるまでの回数がかかる理由を説明していきます。
来院1回目
診察と問診
・お口の中を診せていただき、どのような入れ歯を希望するのかを伺います。
模型を作るための型取り
・型取り用のやわらかい材料を盛ったトレーを歯並びに押し当てて歯型を取ります。
次の来院までの歯科医院側の作業
・歯型をもとに石膏模型を作ります。
・石膏模型をもとに、患者さんのご希望やお困りごとを考慮しながら入れ歯を設計します
来院2回目
治療計画の説明
・入れ歯の設計や治療機関の目安などを患者さんに説明します。
・納得いただけたら入れ歯づくりの開始になります。
前処置(必要に応じて)
・入れ歯を入れる前に、歯や被せ物の形を調整することがあります。
精密な型取りを噛み合わせの記録
・やわらかい材料を盛ったトレーで、舌や頬粘膜、歯並びの型取りをします。
・向かい合う歯並びの型取りをします。
・上下の歯並びの位置関係や、噛んだ時の高さを記録します。
次の来院までの歯科医院側の作業
(歯科技工士により制作)
・型取りをもとに入れ歯を作成しますこの段階ではワックス(ロウ)で土台を作ります。
来院3回目
完成前の入れ歯の装着と調整
・入れ歯を患者さんに装着してもらい、見栄えや装着感で気になるところがないかを伺います。
次の来院までの歯科医院側の作業
(歯科技工士により制作)
・要望に基づき、入れ歯を仕上げます。
・土台のワックス(ロウ)を硬いレジンに置き換えます
来院4回目
完成した入れ歯の装着と調整
・出来上がった入れ歯を患者さんに装着してもらいます。痛みや不快なところがあれば調整します。留め具をゆるめたりきつくすることもあります。
来院5回目
調整を繰り返す
・数日後再度ご来院いただき、実際に食事をしてみて気になったところを調整していきます。お口に合うようになるまで調整していきます。
メインテナンス
・調整が済んだら、メインテナンスに移行します。入れ歯やご自身の歯に問題がないか定期的にチェックしてもらいましょう。
※入れ歯の構造によっては、型取りを1回でまとめたり、完成前の入れ歯を装着する工程を省略することもあります。また、調整は1回で完了することもあります。
多くの場合、入れ歯づくりは歯科医師と歯科技工士との二人三脚で進みます。
部分入れ歯はこれだけの工程と手間をかけて作られています。お口にピッタリ合う入れ歯を作るためには欠かせない大事な工程です。ぜひ、ご協力いただければ幸いです。
「参考資料nico2024年11月号」