マウステーピングについて
ようやく春の日差しが温かい季節になりました。
新年度を迎え、新生活がはじまったかたも多くいらっしゃると思います。
さて、今月のさくら歯科通信はマウステーピングについてお話たしたいと思います。
「マウステーピング」って聞いたことありますか?
マウステーピングとは
これは口呼吸防止用のために睡眠時にテープを口元に貼り、口を閉じることで、口呼吸を抑制します。
そうすることによっていびきやのどの乾燥、雑菌が入る要因となる口呼吸を防ぎ、鼻呼吸を促します。
実はこのマウステーピングはお口にも全身の両方に効果がある健康法と言われております。
例えば高血圧症です。日本人の3人に1人にあたる約4300万人が高血圧だと言われ、とくに50代以上になると血圧が高くなるかたが増えてきます。
口呼吸がもたらす影響
高血圧の原因は血管が硬くなる動脈硬化や塩分のとり過ぎ、ストレスなどですが、口呼吸も血圧を上げる原因のひとつになっています。口呼吸は鼻呼吸に比べると、体に取り込める酸素が少ないのです。血中酸素飽和度が下がると、心臓は脳や体に酸素を行き渡らせるために、より多くの血液を送り出そうとするので、血圧が上がります。また口呼吸をすると自律神経のバランスが崩れることがあり、ストレスがかかって血圧が上がりやすくなります。
一方、鼻呼吸では鼻の横にある副鼻腔をおおう粘膜から、一酸化窒素という物質がたくさん作られます。一酸化窒素には鼻に入った細菌やウイルスを減らすという効果があるほか、血管をやわらかくして広げる働きもあり、これが血圧を下げて、私たちの体を脳梗塞や心臓の病気から守ってくれているそうです。
マウステーピングの効果
寝ているときのマウステーピングで鼻呼吸になると、口呼吸のときに比べて「体に取り込める酸素が増える」「一酸化窒素が多く作られる」「自律神経を整えて血圧が安定する」のです。
また高血圧の方以外にも不整脈にも効果があると言われています。
花粉症がある方ですと今の時期は難しいかもしれませんが、口呼吸のかたで持病があるかたはぜひマウステーピングを試してみてください。