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歯の根元にできる虫歯とは?

2021.10.12 カテゴリ:お知らせ, さくら歯科通信

歯の根元にできる虫歯

今、多くのシニア世代のお口で問題となっている「根面う蝕」を知っていますか?
根面う蝕は、歯周病や加齢によって歯ぐきが下がって露出した歯の根にできる虫歯のことです。最近の調査では、70代の65%、80代の70%がこの根面う蝕になっているといわれています。
歯の噛むところにできる虫歯に比べて、自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行しやすい上に、治療がしずらい場所のため、歯科も対応に苦慮しています。

根面の虫歯が厄介な
6つの理由

なぜ歯科が根面う蝕に頭を悩ませているのでしょうか?

①早期発見が非常に難しい

根面の象牙質は元々黄みがかった色をしており、専門家の目でも虫歯が判別が非常に困難です。

②自覚症状がほとんどない

根面う蝕には、「しみる」「痛い」という自覚症状がほとんどありません。
気づいた時には歯を残すことが困難になってしまうケースがよく見られます。

③セルフケアが難しい

根面は歯ブラシが届きにくくプラークが残りやすい場所です。
加齢とともに手指を細かく動かすのが難しくなると磨き残しも増えていきます。

④象牙質は酸に弱い

根面は、り酸に弱い象牙質でできています。
その為磨き残しのプラークの影響も受けやすいです。

⑤治療が難しい

根面う蝕の治療法はまだ確立されていません。進行している場合うかつに削ると歯が折れてしまう危険もあります。そして物理的に治療器具が届かないこともあり、治療が極めて困難となります。

⑥治療後も長持ちしにくい

元々歯周病により、骨が減っていることが多く歯のバランスが悪くなっていることや、
根の治療をしている場合も多く、どうしても予後が悪くなってしまいます。

 

根面う蝕の
進行抑制と予防

根面の虫歯の最初期の発見が難しいとはいえ、定期的な受診で早期発見の可能性が上がります。
定期的な受診により、食生活や歯磨きの改善・フッ素塗布で進行抑制に努めます。
ご家庭でも使えるフッ素入り歯磨き剤に加え、歯科医院で販売しているフッ素洗口液の使用が効果的と言われています。

歯ぐきが下がっていたと感じた方は、根面の虫歯ができていないか、早期に発見して進行を止めるために、歯科への定期検診を欠かさないようにしましょう。