杉並区下井草の顕微鏡歯科・予防歯科・未来型歯科:さくら歯科の吉村です。
平成29年12月1日より下顎第一大臼歯(6番)へのCAD/CAM冠が保険適用となりました。これまで、大臼歯に対しては金属アレルギーを有する患者さんのみ算定可能でしたが、算定要件が下記の通り変更となりました。(簡単な説明を厚労省の文章の後に、載せました。そちらをご覧ください。)
「厚生労働省 保医発1130第1号 平成29年11月30日」より
別添2の第2章第12部第1節M015-2を次のように改める。 (1) CAD/CAM冠とは、CAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない歯 科用CAD/CAM装置を用いて、作業模型で間接法により製作された歯冠補綴 物をいう。 (2) CAD/CAM冠は以下のいずれかに該当する場合に算定する。 イ 小臼歯に使用する場合 ロ 上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、 過度な咬合圧が加わらない場合等において下顎第一大臼歯に使用する場合 (3) (2)ロ以外の大臼歯については、歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有 する患者に限り算定できる。ただし、医科の保険医療機関又は医科歯科併設の医 療機関の医師との連携のうえで、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準じる もの)に基づく場合に限る。 (4) CAD/CAM冠を装着する場合は、次により算定する。 イ 歯冠形成を行った場合は、1歯につき、生活歯の場合は区分番号M001に 掲げる歯冠形成の「1のロ 非金属冠」及び区分番号M001に掲げる「注4」 の加算を、失活歯の場合は区分番号M001に掲げる歯冠形成の「2のロ 非 金属冠」及び区分番号M001に掲げる歯冠形成の「注9」の加算を算定する。 ロ 印象採得を行った場合は、1歯につき、区分番号M003に掲げる印象採得 の「1のロ 連合印象」を算定する。 ハ 装着した場合は、1歯につき区分番号M005に掲げる装着の「1 歯冠修 復」、区分番号M005に掲げる装着の「注1」の加算及び特定保険医療材料 料を算定する。 (5) 特定保険医療材料料は別に算定する
つまり、下顎の第一大臼歯(6番)に白い歯が保険で入ります。しかし、その適用には条件があります。
・第二大臼歯(7番)が上下左右の4本とも残っていること。
・左右の咬合支持があること
・適度な咬合圧が加わらないこと等
が条件として挙げられています。この他には、クリアランスの問題、かみ合わせの問題を歯科医学的にクリアできるかが大切になります。また「見た目」だけを理由に保険内で被せなおすことは出来ません。保険外になります。(「今までの銀色の被せ物を白い物に変えたい」は病名が付かない場合、保険診療の対象外ですのでご注意ください。)